beijing2015>〈寺院〉photo3 では、まず北京の5つの仏教寺院の伽藍を見ていきます。ついで、チベット仏教(雍和宮・北海公園・永安寺)、道教(白雲観)、儒教(孔子廟・国子監)、イスラム(牛街清真寺)の各寺院・廟について、見ていきます。
なお、中国の仏教寺院について、その来歴、伽藍配置図と写真、所蔵する仏像の写真などの基本的情報を与えてくれる本は、日本語では見当たりません。東大名誉教授の仏教学者によるそれらしい題名の本も見ましたが、駆け足の旅行記以上のものではありません。検索エンジンでは、日中の旅行関係企業のウェブサイトや、日本人旅行者のブログばかり出てきて、各寺院の「公式ウェブサイト」には到達しません。「北京 法源寺」で検索すると、同名のベストセラー小説に言及した中国語のウェブサイトかブログばかり出てきます。日本語か英語で読める基本的情報がどこかにあると良いのですが。
学者があてにならない?いっぽうで、アマチュアではあるものの中国語が読める日本人で、しかも北京に数年住んだことのある真下さんという方のウェブサイトが一番勉強になります(『北京悠悠』http://www.geocities.jp/kjbmh507/index.html とくに仏教寺院についての http://www.geocities.jp/kjbmh507/pekin/mingsi100.pdf)。
仏教寺院も、チベット仏教寺院も、道観(道教寺院)も、儒教の廟・施設も、なんとイスラムのモスクまで、ことごとく伽藍の構造原理は「四合院」です。ひとつの例外も、逸脱も、簡略化もありません。再建も含め、建物もほとんどすべてが揃っていて(ただし、相当数の寺院が文化大革命により消滅したようです)、日本の寺院のように、一部だけが断片のように現存するとか、鎌倉の大仏のように御本尊がホームレスのまま放置されるなどということもありません。日中のあまりの差異には呆然とするほかありません。(「四合院」のページをご覧ください。)